アルコールを飲んでから運転までの時間は? 〜飲酒運転の危険〜

アルコールを飲んでから運転してよい状態になるまでの時間は、酒量や個人個人のアルコール分解能力によって異なりますから、一概には言えません。ただし、道路交通法では、「運転者の義務」として「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」と規定されてします。したがって、飲酒運転ではないと認められるのは、呼気検査で呼気中アルコール濃度が検出不能の0.00mgとなった時点からです。呼気中アルコール濃度が最低値の0.01mgでもあれば、「酒気帯び運転」ということになります。現在、「酒気帯び運転」の違反は、呼気検査値0.15mg以上で違反点数が加算され、それ未満の場合には違反点数が適用されません。しかし、その場合も、違反点数がつかないだけで、「酒気帯び運転」の違反を犯していることに変わりはありません。したがって、わずかでもアルコールが検出され、外見的に運転が危険と判断されたときには、ドライバーに対して即座に運転を禁止する権限が警察官に認められています。

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違反点数が課されない基準値以下の「酒気帯び運転」で運転が禁止された場合には、警察官が同乗して運転を代わり、自宅や目的地まで送ってくれるそうです。それが無理な場合には、しばらくその場にとどめ置かれて十分に酔いが醒めるのを待ち、注意を受けた上で無事放免となるのでしょうが、このように、基準値以下のアルコール濃度でも危険な「酒気帯び運転」と判断されることが珍しくないようです。それは、アルコールによる体への影響には大きな個人差があることを如実に示しています。ちなみに、ある科学的な調査研究によると、体重70kgの平均的な日本人がビール大瓶を1本飲んだ場合、血中アルコール濃度が取締り基準値の0.15mg未満に下がるまでに約2時間、完全に飲酒運転ではなくなる0.00mgまで下がるのに約4時間半を要とするという結果が出ています。ただし、これはあくまでも平均値ですから、誰にでも当てはまるわけではありません。

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