アルコール依存症患者の家族

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アルコール依存症患者がいると、家族はさまざまなストレスをかかえることとなります。まず、家族は当然、患者に対して飲酒をやめてほしいと強く願います。しかし、飲酒をセルフコントロールできなくなっている患者は、酔いが醒めているときには断酒を誓ったとしても、かならずまた飲酒を始めることになります。


また、アルコール依存症患者の多くは、孤立感・焦燥感・絶望感などにさいなまれたり、家族や周囲の者への懐疑心を抱いたりするようになって性格が変容し、自暴自棄の言動や家族に対する攻撃的な態度を見せるようになります。最近は、酔って暴力をふるう酒乱型の患者は少なくなったと言われていますが、このような患者の行動は、家族にとって患者への不信感を増幅させるとともに、強いストレスの原因となり、家族の心までも蝕んでいきます。殊に、男性がアルコール依存症の場合は性的不能となりやすく、その妻も夫との夫婦関係に嫌悪感を抱いて避けるようになります。このようにして互いに猜疑心をつのらせた結果、別居や離婚へと発展して家庭崩壊に至るケースが珍しくありません。

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一方、アルコール依存症患者がいる家庭で育った子供にも、当然、その被害が及ぶことになります。暴力による身体的な被害も無視できませんが、むしろ精神的な被害の方が深刻と言えます。そのような被害の例としてもっとも顕著なものが、「アダルトチルドレン」と呼ばれる人々の存在です。ちなみに、この呼び名は「幼児性の抜けない大人」という意味ではありません。虐待やアルコール依存症によって家族の絆や家庭の団欒など健全な家族関係が失われ、その家庭で育った子供たちが一種独特の人格障害をもつようになります。そのような子供たちが、成長して成人となった場合も含め、アダルトチルドレンと呼ばれています。人格障害には多様な傾向が見られ、例えば、正しいことにも疑いを持つ、本音を言える場面でも嘘をつく、他人と親密な関係がもてない、物事を最後までやり通せないなど、さまざまな精神的欠陥をもっています。それらはすべて、虐待やアルコール依存の親からも愛情を受けようとして、隷属的に親に従わざるを得なかった幼児期・少年期の体験が原因と考えられています。悲しいことに、成長したアダルトチルドレンたちも、アルコール依存症に陥りやすい傾向があると言われています。

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