アルコール依存症の専門治療機関、病院

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アルコール依存症の治療は、かつては精神病院に入院して行なうのが一般的でした。しかし現在では、専門病院と一般の総合病院における専門の外来診療施設・入院病棟が整備され、それらアルコール依存症専門治療機関による治療が一般的となっています。

しかも、ひと昔前までの治療は入院治療が主となり、外来は退院患者のアフターケアを行なう程度の機能しかありませんでしたが、今では各治療機関において、アルコールの解毒から日常生活における行動の修正、さらに社会復帰までを目標とした治療プログラムが用意されており、通院による外来治療が中心となっています。ただし、外来治療で思わしい効果が上がらない場合には、入院による治療プログラムを利用することもできます。外来治療と入院治療における治療プログラムは、基本的に同じものを実行しますが、つねに医師の指導のもとで行なわれる入院治療の方が、確実に効果が得られるようです。

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治療プログラムの具体的な内容は、全国どこの治療機関でもほぼ同様のものが採用されています。完全断酒を大前提として、毎日決まった時間に起床・就寝し、食事をとるなど、自宅治療でも入院患者と変わらない生活をします。治療の初期には、離脱症状(いわゆる禁断症状)との闘いが中心となるため、患者の飲酒の衝動を抑える目的で抗酒剤が使用されます。また、この時期には、患者の断酒の実行と離脱症状を医師が確認するため、通院患者は毎日のように通院しなければなりません。やがて離脱症状が治まったころから、通院は週1回程度となり、治療は断酒教育と集団精神療法・内観療法などの心理療法が中心となります。また、社会復帰に向けての治療的な意味のあるグループ活動も各種行なわれます。

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