アルコール依存症になりやすい人とは?

アルコール依存症になりやすい条件を備えているという意味で、性別・性格・環境などの条件から、次のような人たちがアルコール依存症になりやすい人たちであると言われています。

まず、男女の性別について見た場合、女性の方が男性よりもアルコール依存症になりやすいとされています。その根拠は、エストロゲン(女性ホルモン)というホルモンの存在にあります。エストロゲンは、思春期から更年期を迎えるまでの間、月経周期に応じた増減を繰り返しながらも、長期間にわたって多量に分泌され続けます。卵巣などで生成され、体内を循環した後、最終的には肝臓で分解されて排泄されます。そのため、その分泌量が極大となる排卵日直前や月経前の時期には、肝臓におけるアルコールの分解を阻害する要因となっています。また、男女の体格の差は肝臓の大きさにも影響し、小さめの肝臓をもつ女性はアルコールの代謝能力が劣ると考えられ、この点も女性がアルコール依存症になりやすい要因と考えられています。

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次に、性格面から見た場合は、いわゆる分裂気質の人がアルコール依存症になりやすいタイプであると言われます。分裂気質の人は孤立しやすく羞恥心の強い性格です。同時に抑うつ的な性格や人・物に依存しやすい性格、競争心の強い性格などを兼ね備えている場合には、危険性が高いと言われています。具体的な例としては、仕事でストレスを溜め込みやすい人、近所づきあいの苦手な専業主婦、仕事やギャンブルにのめりこみやすい人などが該当します。

また、ある種の生活環境は、アルコール依存症を助長するとされています。それは、人を世話することに生き甲斐を感じる世話好きな人物が、家族・同居人など身近な存在としている場合です。このような人物は、親しい相手との関係に過剰に依存し、相手もまた自分を頼りにしてくれることに対して、自分の存在意義を感じています。そのため、大切な人が酒好きであった場合には、つねに酒の用意を怠らず、良かれと思って積極的に酒を勧めたりもします。そのような人物と一緒に暮らしている人は、アルコール依存症になりやすい環境の中に身を置いていると言えるでしょう。

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